江丹別アマン

小さな町にオープンしたコンテナパン屋さん!売切れ覚悟の「個性豊かな地紛パン」(旭川市江丹別)

2022.04.23

旭川市内から道道72号線を車で約30分走ると、旭川市江丹別という小さな町にたどりつきます。江丹別町は、幌加内町や深川市に次ぐそば粉の産地。旭川市内にも江丹別産そば粉を使ったそば店が多くあります。

140世帯・人口270人ほどの小さな町ですが、2021年4月にパン屋さんがオープンしました。お店の名前は「boulangerie aman(ブーランジェリー アマン)」。今やいつも行列ができ、開店後まもなく売り切れてしまうほどの人気を誇ります。そんなパン屋さんがあるのは、これまた人気のレストラン「chirai(チライ)」の駐車場。なんと海上コンテナでオープンしたのです。

今回はオーナーである小倉孝太郎さん・英子さん夫妻に、オープンの経緯やこだわりを聞きました。

「いつか自分の店を持ちたいと思っていた」江丹別にオープンした「boulangerie aman(ブーランジェリー アマン)」

「boulangerie aman」のオーナーである小倉さん夫妻は、これまで札幌で暮らしていました。孝太郎さんはホテルに勤務しており、レストランウエディングのデザート担当などを経て旭川へ転勤。英子さんはアパレル業界で働いていたといいます。

「職人をしていたので、いつかは自分のお店を持ちたいとは思っていました。ご縁があって旭川市内の中心部から離れた江丹別でオープンすることになったんです」と孝太郎さん。レストラン「chirai」のオーナーさん、江丹別のブルーチーズ職人さんなど、多くの方とのご縁がつながり、この江丹別でオープンを決意しました。

「札幌で暮らしていたころは電車でどこへでも行けましたが、ここにはコンビニもなく車がないと生活ができません。それでも、江丹別は移住者や起業家の割合が多いからか、みなさんとっても親切で優しいんです。前向きな方が多いとも感じますね」と英子さん。

今年でオープン1年。商品の開発はすべて2人で

「boulangerie aman」のコンセプトは江丹別のものを使うこと。一番のおすすめは江丹別産のそば粉を使った『ソバ粉カンパーニュ』です。

取材時には、『プレーン』『林檎とシナモン』『クルミ』の3種類が並んでいました。いただいた『クルミ』は、外側はさっくり、内側はもっちり、ほのかに甘みがあり、噛むほどに味わいが伝わるおいしさ。そのままで食べるのはもちろん、翌日にオーブンで焼いてジャムやバターをつけて食べてもおいしかったです。

「江丹別産のそば粉を使ったパンのほかにも『クロワッサン』が人気です。通常よく見るクロワッサンの形ではなく、縦型のデザインにしてみました」

オープン前に取材したため、焼きたての『クロワッサン』をいただくことができました。サクサクとした食感とふんわりバターのいい香りがたまりません!

『本日のおやつパン チェリーチョココロネ』も個性的。コロネといえば三角形をイメージしますが、同店のコロネは縦型! チェリージャムと自家製チョコクリームの二層仕立てになっており、これまでにない贅沢な味わいです。見た目もとってもかわいらしくて、お子さんにも人気なのだとか。

尖ったパン屋をやることで「江丹別」の入り口となれたら

オープン当初は、口コミやSNSの投稿から少しずつお客さんが増えていったといいます。地元紙に掲載されたときは道北をはじめ全道各地から多くの方が訪れ、今でも週末には行列ができる日もあるのだとか。「ありがたいことにお昼前に売り切れてしまうこともあるんです。お電話でご予約いただければ必ずお渡しできますよ」と孝太郎さん。

「コンテナの中でいろいろなことに挑戦する尖ったパン屋ですが、ここをめがけてきていただくことで、江丹別をもっと知ってもらえたら嬉しいです。ソフトクリーム屋さん、レストラン、キャンプ場、サウナなど江丹別には楽しいものがたくさんあるんです。面白い人もいっぱいいますよ」

すっかり江丹別という町の住人となり、魅了されている小倉さん夫妻。2人の作るパンに魅了される人も、これからもっと増えていくことでしょう。

 

素材本来の味わいと甘みを感じる間違いのないおいしさのパンを求めに、江丹別へ足を運んでみませんか。

<店舗情報>
■boulangerie aman(ブーランジェリー アマン)
■住所:北海道旭川市江丹別中央121-2
■電話番号:0166-85-7995
■営業時間:10〜15時 なくなり次第終了
■定休日:月曜・火曜
■駐車場:あり
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