宇宙×地方創生が加速する!「北海道スペースポート」への今年度寄附額が6.2億円を突破
2021年4月より本格稼働したアジア初の民間にひらかれた商業宇宙港「北海道スペースポート(以下、HOSPO)」。
北海道大樹町とSPACE COTAN株式会社は、「北海道に、宇宙版シリコンバレーをつくる」というビジョンの実現に向け、「HOSPO」の運営、ロケットおよび宇宙船(スペースプレーン)の打ち上げ支援に着手しています。そしてこの度、「HOSPO」への2021年度の企業版ふるさと納税の寄附が延べ68社、合計6億2,350万円を突破!
ますます注目を集める「HOSPO」は宇宙産業の発展のみならず地方創生の観点においても期待が掛かります。
世は「宇宙港開発ラッシュ」!? 世界中が宇宙に熱視線
2021年は民間有人宇宙旅行が注目を集めました。世界的に宇宙空間の商業利用が加速し、国主導の“宇宙開発”から民間による“宇宙産業”へと進化しています。2040年には世界の宇宙産業は100兆円超の巨大市場に成長するとされる予測も! すでに衛星通信サービスや地球観測の分野での世界の小型人工衛星の打ち上げ基数は約1,000基に上りましたが(2020年度)、人工衛星を運ぶロケットは足りていないのが現状です。
世界で宇宙港開発ラッシュが起きているなか、日本国内においても宇宙ビジネスを継続できる体制・仕組みづくりが求められています。ロケットの打ち上げには射場(宇宙港)が不可欠であり、アジアにおける宇宙ビジネスの中核拠点化や民間小型ロケット打ち上げのための射場整備が急務とされています。
また、宇宙港は地方創生の取り組みとしても注目されています。「HOSPO」が整備されることによる道内の経済波及効果は年間267億円、約2,300名の雇用創出、観光客は約17万人増加するという試算が出されています。実際に「HOSPO」周辺の大樹町には民間ロケット会社の本社のほか、室蘭工業大学のサテライトオフィスの開設、ここ数年でドラッグストアや飲食店などの開業も相次いでおり、町外からの移住などの変化が生まれています。
世界でトップクラスの優位性をもつ「HOSPO」
そんな日本の期待を背負う「HOSPO」はほかの宇宙港となにが違うのでしょうか?
「HOSPO」は世界的にも珍しい東にも南にも打ち上げが可能な立地性、晴天率の高さ、スペースポートの施設を拡張できる広大な敷地、空港や港からの良好なアクセスといった宇宙ビジネスにおいて世界でもトップクラスの優位性をもっています。また、「HOSPO」がある北海道大樹町は36年以上も前から宇宙のまちづくりに取り組み、JAXAや民間ロケット事業者などの航空宇宙実験の実績を積み重ねてきました。
現在国内でもいくつかの宇宙港の建設が進んでいますが、それらの一部は国や民間企業の専用射場や、滑走路を活用した水平型打ち上げ対応のみの射場となっています。そのようななか、「HOSPO」はあらゆる宇宙ビジネスの事業者が使える、水平型・垂直型・気球実験などに対応した多様な宇宙輸送サービスを対象とする宇宙港として、唯一無二のポジションを獲得しています。
「HOSPO」を中心に日本がアジアにおける宇宙ビジネスの中核拠点となるような計画も立てられているとか……想像するだけでワクワクしますね!
牛の糞尿由来のバイオメタンをロケット燃料に
ただロケットを打ち上げるだけではなく、環境への配慮も欠かせません。
「HOSPO」がある大樹町は人口5,400人ほどの小さな町ですが、酪農がさかんな地域で、牛の糞尿による臭気対策が地域課題となっています。一部の酪農家はコストを払って糞尿の処理を行っている現状も。また、牛糞尿由来のメタンガスによる温室効果はCO2の約25倍といわれており、世界的な課題です。
そこで、地域課題を解決するため、牛の糞尿から液化バイオメタンを製造し、ロケット燃料として活用する計画で、現在インターステラテクノロジズ社とSPACE WALKER社の2社が研究を進めています。すでに「HOSPO」のコミュニティ『HOSPO SUPPORTERS』に加入しているエア・ウォーター北海道株式会社が、牛糞バイオメタンを液化天然ガスの代替燃料として牛乳工場に供給する実証実験を始めています。宇宙産業の発展とともに地域課題解決に貢献できるなんて素晴らしい話です。
ますます目が離せない「HOSPO」の発展。
2022年2月22日には、宇宙×地方創生の取り組み、北海道スペースポートが目指す未来やビジョンについて語るオンライントークイベントの開催が予定されています。
関係省庁や地方自治体、経済団体や民間企業等の代表者が集う貴重な機会、興味のある方はぜひ参加してみてください。
▼イベント詳細はこちらhttps://hospo202202.peatix.com/
【参考・画像】宇宙×地方創生が加速する!アジア初の商業宇宙港「北海道スペースポート」に、企業版ふるさと納税68社、6億2,350万円の寄附が集まる。 / SPACE COTAN株式会社
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