これ、なんて呼ぶ?地域によって違う「お弁当の名脇役」の呼び名は…【北海道の方言】
「このおここ、すっぱいねぇ」
……「おここ」って何? というわけで、今回は北海道の方言「おここ」を紹介します! 調べてみると「おここ」は奥の深い方言だったんです。後半には北海道弁とは違った意味で使われる「おここ」を紹介します。
「おここ」好きですか?
なんだかかわいらしい名前の「おここ」。いったいどういった意味なのでしょうか? ヒントはお弁当を買うとよく入っている食べ物です。
A:漬物
というわけで正解は“漬物”でした。
みなさんは「おここ」好きですか? 筆者はきゅうりの「おここ」が大好きです!
また、「おここ」は、北海道以外にも北陸や東北でも使われているそうです。
「漬物」をあらわす言葉はこんなにいっぱい!
突然ですが「香の物(こうのもの)」という言葉をご存じでしょうか。実はこれも漬物をあらわす言葉なんです。つい誰かに自慢したくなるようなおしゃれな言い方ですよね! 「おしんこ」という言い方もありますね。
大阪府や一部の都道府県では、漬物のなかでもとくに“たくあん”を「香の物」の“香”の字を重ねて「香香(こうこう)」と呼ぶそうです。さらに「こうこう」から変化して「こうこ」や「こんこ」、「おこうこう」などと呼ぶのだとか。
「おここ」と「おこうこう」、なんだか似ています。もしかしたら「おここ」は「おこうこう」からきているのかもしれませんね!
新潟の「おここ」は別の意味だった!
さて、ここでひとつ注意が必要です!
北海道では“漬物”という意味の「おここ」ですが、新潟県で「おここ」は“あ~あ”や“まぁ”のように驚いたときに使われます。同じ言葉でも地域が変わると意味が全く変わってしまうんです。なので新潟県の方が「おここ!」と驚いていても決して「漬物!」といっているわけではないのでご注意を(笑)
今回は北海道の方言「おここ」を紹介しました。お弁当に漬物が入っていたときは、まわりの人に「おここ」を紹介してみてはいかがでしょうか。
【参考】
大阪大谷大学 大阪の方言―「寝ろ・鍵をかける・仲間に入れて・歯にはさまる・青あざ・たくあん」をあなたはどう言いますか?―The bulletin of education / 大阪大谷大学教育学部 [編] (38):2012 p.38-45
北海道弁 / 中標津町
新潟県の方言紹介 / 新潟ロケーションガイド
【画像】和尚、ペイレスイメージズ1(モデル)、shige hattori / PIXTA(ピクスタ)