結婚式

本州の人は驚くかも!北海道民のやさしさが垣間見える「北海道の冠婚葬祭」って

2021.06.15

日本全国、地域によって文化が違うことってたくさんありますよね。“冠婚葬祭”もよく地域性が表れるイベントのひとつだと思います。

今回は“北海道の冠婚葬祭”のなかから筆者が、北海道民の性格が表れているなと思った文化をご紹介いたします。

「ご祝儀袋」はいりません。結婚式は会費制

“会費制”の結婚式があることをご存じですか? その名の通り、結婚式に出席する際にゲストが指定された会費を支払うシステムで行われる結婚式です。

ただ、これだけ聞くと「ご祝儀と会費で二重にお金がかかってしまうのでは」「会費が高かったらどうしよう」という不安を感じる方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、ご安心を! 基本的には会費の支払いさえ行えば、ご祝儀を用意しなくてもマナー違反ではありません。また、会費もご祝儀の平均より安いことが一般的です。

「ゲストの支払いが少ないと、結婚式を主催する側が大変なのでは?」こんな疑問も持たれるかもしれませんね。でも、“会費制”の結婚式は主催側にもメリットがあります。それは“自己負担額が明確である”ことです。

“ご祝儀制”の場合、ご祝儀の合計金額がいくらになるかはわかりませんよね。なので、思ったよりも自己負担が多かったという経験がある人も多いはずです。

“会費制”の場合は“挙式費用ー(会費×ゲストの人数)=自己負担額”になるので、予算にぴったり合わせて計画を立てることができますよ。

この会費制結婚式。由来は開拓時代にあるそうです。

北海道民の祖先の多くは、明治時代から大正時代にかけて他の都府県から道内各町村に入植して生活を始めました。入植者の多くの人達は、招待制の習慣でしたが結婚式をするにも生活が貧しく、十分に予算のない人がほとんどでした。 そこで考えられたのが、出席者一人ひとりがお金(会費)を持ち寄り、結婚する人の負担を軽くする会費制でした。

引用:ウエディングの基礎知識 / センチュリーロイヤルウエディング

北海道民のやさしさから生まれた文化なんですよね。

香典返しは「即日」が主流

もうひとつ、冠婚葬祭でお金にまつわることといえば“お香典”を思い浮かべる方が多いかと思います。その、お香典を渡した後に受け取る“香典返し”の文化が北海道では違います。

一般的には、香典返しの時期は“四十九日が終わった後”といわれています。しかし、北海道の場合はお香典を渡すとその場で香典返しを受け取る“即返し”というのが主流。そのため、香典返しも事前に全員に同じものが用意されています。筆者の感覚だと、だいたい海苔やお茶で相場は1,000円程度です。

参列者としては味気ないお返しかもしれませんが、喪主側としては香典返しについて悩む時間が少なくなるのでとてもありがたいです。

この文化も、“結婚式の会費制”と似ていて、喪主の負担を減らすためのやさしい文化ですよね。

 

以上、北海道のお金にまつわる冠婚葬祭の文化を2つご紹介いたしました。

一概にどんな文化が良い・悪いとはいえませんが、北海道民のやさしさが垣間見える良い文化だなと感じます。あなたの地元にも、変わった文化はありますか? 地元の方々のやさしさが見えてくるかもしれませんよ。

【画像】ペイレスイメージズ1(モデル)、makaron*、PRISM / PIXTA(ピクスタ)