アイキャッチ明

農業用トラックでととのう!? 畑作農家さんがサウナに込めた想いとは(帯広市)

みなさんサウナはお好きですか? 筆者は大好きで、北海道各地にあるサウナを巡っています。今回は2022年9月にオープンした「カンノンサウナ」へ取材に伺いました。

広大な畑のど真ん中にある「カンノンサウナ」

「カンノンサウナ」は帯広駅から車で約30分、とかち帯広空港からは車で約20分の場所にあります。ジンギスカンの有名店「ジンギスカン白樺 帯広本店」や人気の観光スポット「紫竹ガーデン」も近くなので、周辺観光にも便利な場所。

帯広駅方面からは、写真の自販機を目印に右折して駐車場に入ってください。大きな看板などはないので、見落とさないように注意してくださいね(筆者は間違えて通り過ぎました)。

設備・サービスが充実!完全貸し切りの「プライベートサウナ」

「カンノンサウナ」はトラックの荷台を改造して作った、完全貸し切りのプライベートサウナです。カップルやファミリー、グループで楽しむもよし、ひとり静かに汗を流すもよし。さまざまな楽しみ方ができます。

利用時間は、1組2時間30分の完全予約制。料金は1名3,700円(デザート『冷やしあずき』付き)です。

水着の着用は必須ではありませんが、女性用の湯浴み着も用意されています(有料)。

サウナ前にある休憩棟の中には、シャワーやトイレが完備。男女別の更衣スペースや鍵付きロッカーもあります。

タオルも大小1枚ずつ、人数分用意されています(2枚で足りない方はご持参ください)。

洗面台にはドライヤーもあります。女性はメイク直しも可能。

水分補給用のウォーターサーバーがあるのも嬉しいポイント。

冷蔵庫があるので、持ち込んだ食べ物や飲み物を冷やせます。中にはサウナドリンクの『十勝地サイダー』も用意されていますよ(有料)。

レンタル用のサウナポンチョもあります(有料)。

オリジナルのサポーターズグッズも販売されていて、見ていて楽しいです。

いざサウナへ!

無料で使うことのできるサンダルを履いて、外に出ましょう!

トラックの荷台部分がサウナになっています。トラックをサウナに改造したのは、オーナーの外山(とやま)さんの弟さん。手づくりということには驚きです。

中はこんな感じ。とてもDIYでつくったとは信じられません。

写真だと広さが分かりづらいですが、定員は4名。どこに座っても横になってもOK。自由な姿勢でくつろいでください。手づくりの木の枕も3種類ほど用意されています。

扉を閉めるとかなり暗く、サウナに集中できる空間に。サウナを出たときの解放感も高まります。

サウナストーブは、エストニアのサウナストーブブランド「HUUM」製の薪ストーブで、セルフロウリュが可能。ロウリュの方法や薪のくべ方はスタッフさんが教えてくれるので、サウナ初心者でも安心。

普通のサウナではセルフロウリュを禁止しているところも多いので、好きなだけ自分でロウリュできるのは貴重な体験です。薪のくべ方やロウリュで、好みの温度や湿度に調整できますよ。

ロウリュする水に加えるアロマオイルも。8種類の中から好みで2種類選べます。

水風呂は五右衛門風呂で、大人1人用のサイズ。人数が多い場合は2つ用意してもらえます。水は札内川の伏流水を使用。条件が整えば雪中ダイブができることもあるそう。

水温は冬はシングル(1桁)、夏は14℃程度です。

サウナの外には人数分のととのい椅子もあります。

ととのい椅子からの絶景。取材日の前日夜にちょうど降雪があり、見渡す限りの雪原に。

取材日はあいにくの天気でしたが、天気のいい日は「カンノンサウナ」の名前の由来にもなった観音様が寝そべったような日高山脈の山々が見られます。

絶景を眺めながら静寂につつまれたととのい空間は、「最高」という言葉しか出てきません。まさにここでしかできない最上体験です。

サウナ後は、休憩棟でデザートの『冷やしあずき』をいただきます。外山さんが経営する「十勝とやま農場」で作られた小豆を使ったオリジナルスイーツで、販売もされています。

サウナ上がりで研ぎ澄まされた味覚に、すっきりとした甘さが染み渡りました。

十勝に人を呼べるコンテンツにしたい

オーナーの外山さんにお話を聞きました。

「カンノンサウナ」は外山さんが経営する「十勝とやま農場」内に2022年9月にオープン。設置にあたっては、クラウドファンディングを利用して資金を集めました。設置に至るまでの経緯や、外山さんの想いがクラウドファンディングページで語られています。

Instagramやサウナ検索サイト『サウナイキタイ』を見て来るお客さんが多く、道外からのお客さんがほとんどなんだとか。

休憩棟に置かれているノートには、過去の利用者さんの感想が書き記されています。「ここに来てよかった。また来たい」「最高の体験」「おもてなしが嬉しかった」など喜びの声で溢れています。

「自分たちにとっては当たり前の景色が、実はとても価値のあるものだとお客様が気づかせてくれました。十勝の自然が持つポテンシャルを感じました」と外山さん。

サウナを目的とする旅、いわゆる“サ旅”が流行っている昨今。「このサウナを目的に、十勝を訪れる人が増えてくれれば。冬は観光客が減るので、冬にも人を呼べるコンテンツにしていきたい」と語ります。

現在は日帰り利用の方が多いそうですが、今後は宿泊にも力を入れていきたいとのこと。

「農場見学もやっているので、農業に興味を持ってもらう入口になれば」

ハイシーズンの夏は宿泊客優先の営業になるそう。泊まって星空を眺めながらのととのいや、朝日を浴びながらのととのいなんて最高過ぎる体験です。

 

みなさんもぜひ「カンノンサウナ」を訪れてみてください。大自然の中のサウナ体験は、その名の通り、この世の極楽かと思えるほど。サウナ好きもそうでない人も、ぜひ一度は味わっていただきたいです。筆者も今度は春や夏に行きたいと思っています。

Instagramなどで最新情報を発信しているので、気になる方はチェックしてみてください。過去の投稿やYouTubeチャンネルからは「カンノンサウナ」の製作過程も見られますよ。

<施設情報>
■カンノンサウナ
■住所:北海道帯広市美栄町西6線128番地
■電話番号:050-3091-7922
⇒営業時間など詳細はこちら

⇒こんな記事も読まれています
【連載】意外とハマるかも…?北海道マンホール特集
一生に一度は見てみたい!神秘的な北海道の絶景

LINE友だち追加