明治時代の珍品も!きっと誰もがワクワクする「北の鉄道ショップ」がすごかった
札幌に本店がある「カラマツトレイン」は、鉄道ファンに人気のお店です。2000年に旧苗穂駅前にオープン。JR北海道の苗穂工場に近く、列車の通過音や汽笛が聞こえてきます。
切符や模型、鉄道に関する廃品や書籍など、さまざまなグッズが溢れている店内。鉄道好きの視点で気になる商品を紹介します。
店名は夜行普通列車に由来「カラマツトレイン」
「カラマツトレイン」という店名は、1974年7月から1980年10月まで小樽〜釧路間で運行されていた夜行普通列車『からまつ』に由来しています。普通列車でありながら寝台車を連結するなど、道央と道東を結ぶ貴重な移動手段でした。
歌手の松山千春さん(足寄町出身)も若かりしころに、札幌で仕事をする際に利用していたそうです。
鉄道ファンを大きく分類しました
一言で「鉄道ファン」といっても、興味がある分野は異なります。“乗り鉄”や“撮り鉄”、“取集鉄”と呼ばれ多岐にわたるディープな世界が広がっています。一般に分かりやすいように分類を整理しました。
撮り鉄
おもに鉄道車両の撮影を好む愛好家です。鉄道を専門に撮影するプロカメラマンもいます。
乗り鉄
列車に乗ることを重視する愛好家です。乗り放題切符などを使って一日中列車に揺られている人もいます。
廃線跡探索
廃止された鉄道跡を訪れることを好む愛好家です。駅舎跡の基礎や、橋梁、トンネルなど、廃止後も残る鉄道の面影に郷愁を感じる人たちです。
鉄道関連品収集
切符や書籍、電車の部品など、鉄道に関するモノを集める愛好家です。“キップ収集”、“時刻表収集”、“駅弁の包み紙収集”など、カテゴリーを限定している人もいます。
鉄道模型趣味
自宅などで鉄道模型を走らせたり、ジオラマを作って楽しむ愛好家です。
「カラマツトレイン」は、おもに“鉄道関連品収集”と“鉄道模型”が楽しめるお店です。鉄道各社の制服や制帽、懐中時計やカバンなどから、ノベルティグッズや列車の部品まで、さまざまなものを取り揃えています。
初級編:キップ収集
鉄道コレクションの入門編として“キップ収集”をおすすめします。なかでも“記念キップ”は、さまざまな会社から発売されており、人気のコレクターズ・アイテムです。
また昭和の香りが漂う“硬券キップ集め”も根強い人気。今では券売機&自動改札が普通ですが、1980年代までキップは駅員が窓口で販売し、改札の際はそれにハサミが入れられていました。はじめは地域や路線など、テーマを絞って集めるとよいでしょう。
中級編:鉄道模型
鉄道模型は始めやすい趣味ですが、ハマりだしたら無限ループに陥ります。レイアウト(ジオラマ)作りに手を出してしまったら、かなりの出費を覚悟しなくてはなりません。リアリティを求めると、線路や建物だけでなく、樹木や人なども必要になり、際限がなくなるからです。
「カラマツトレイン」では、中古模型を販売しています。上手に活用して理想の世界を築き上げてください。
上級編:廃品収集
鉄道趣味熱が高まってくると、廃品にも手を出したくなります。このジャンルは制服やサボ(行先板)、愛称板など旅情を誘うモノから、解体された列車の一部など、興味がない人にはまったく理解できないものまでさまざま。
興味を持ったら終わりがありません。まさに底なし沼にはまった鉄道趣味の真骨頂と呼べるでしょう。
『タブレットキャリア』は、鉄道ファンに人気のグッズです。かつて単線で列車が衝突することを防ぐために、駅員が運転士に金属製の円盤(タブレット)を革製のケースに入れて渡していました。これは通行手形のようなもので、決められた区間を走行できるのはこのタブレットを持つ列車だけというルールがありました。JRグループではすでに使用していませんが、第三セクターなどで運営している一部の会社で使用されています。
開拓時代の蒸気機関車の製造銘板も!
現在、「カラマツトレイン」本店で一番高価な商品は、北海道炭礦鉄道で使用されていた蒸気機関車『ボールドウィン9030形』に取り付けられていた製造銘板です。北海道炭礦鉄道は、1889年に北海道初となる官営幌内鉄道から譲渡され、空知炭田から手宮(小樽)に石炭を輸送していました。
『9030形』は、1903年にアメリカのボールドウィン社で3両が製造されました。なかなかの珍品ですが、ニーズとしては「???」です。「開拓時代に使用されていた蒸気機関車のプレートを、お金を払えば買える」と思う方には、お値打ちかもしれません。
「カラマツトレイン」は、鉄道ファンだけでなく、誰もがワクワクするお店です。昭和レトロが好きな方も足を運んでみてください。
※商品は取材当時のものです。すでに売り切れていることがありますので、あらかじめご了承ください。
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■カラマツトレイン 札幌本店
■住所:北海道札幌市中央区北2条東13丁目26-26-45 JNFビル1階
■電話番号:011-261-8009
⇒営業時間など詳細はこちら
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