最南から最北へ移住して営む!「道産食材を使った沖縄料理」が楽しめるお店(札幌市白石区)
札幌市白石区東札幌にある「なんくる食堂」は、沖縄の雰囲気を感じさせてくれるお店です。沖縄出身の店主と、北広島市出身の奥様が店を切り盛りし、二人三脚で沖縄料理を提供しています。
店内に足を踏み入れると、そこは南国。ゆったりとしたウチナータイムが流れていました。
結婚を機に札幌に沖縄料理店をオープン「なんくる食堂」
「なんくる食堂」は、赤澤正さんが「沖縄の大衆食堂のような店を作りたい」と、2013年12月24日にオープンしました。古い民家を改装した店内には沖縄の音楽やラジオ放送が流れており、ここが札幌であることを忘れるほど。
赤澤さんが札幌に移住を決意した理由は、奥様との出会いがきっかけだそうです。
「私は沖縄の特産品を扱うショップで働いており、札幌店に転勤になったときに妻と知り合い結婚しました。数年後に沖縄に戻る辞令を受けましたが、妻の仕事の都合上、すぐに沖縄に連れて帰ることができなかったので、会社を辞めて札幌で生活することにしました」
最初は「ラソラ札幌(当時はイーアス札幌)」に出店し、沖縄の特産品などを販売。現在の店舗に移転後は、飲食に特化しました。
開店当時は札幌市内に沖縄料理店は数件しかなく、なじみが薄かったそうです。次第に口コミなどで「リーズナブルな料金で沖縄料理が味わえる」と評判になり、多くのお客さんがリピートする人気店になりました。
ランチのほかに、メニューにつまみを多く取り入れて夜の営業も行っています。カウンターにずらりと並んだボトルから、居心地の良さがうかがえました。
北海道の食材で沖縄の味を再現
沖縄出身の赤澤さんが北海道で一番驚いたのが、“道産米の美味しさ”でした。
「今は流通や保存も良くなっていると思いますが、私が沖縄にいたころはあまり美味しいと思えるお米はありませんでした」と言います。
現在、「なんくる食堂」で使用されているお米は道産米で、ソーキなどの材料となる豚肉も北海道産を使用しています。料理の一部に店舗の庭で育てられたゴーヤを使うなど、地産地消を取り入れながら、沖縄の味を再現しています。
「無理に沖縄から食材を取り寄せていないので、食材費を抑えることができています」と赤澤さん。沖縄料理をリーズナブルな価格で味わってほしいという気持ちが伝わってきました。
沖縄の香り漂う人気メニュー
「なんくる食堂」は、どれを食べようか迷ってしまうほどメニューが豊富です。初めての一品は、ランチ限定メニューの『タコライスと沖縄そばセット』がおすすめです。
タコライスは、タコスの具をご飯にかけた料理で、沖縄県内では1990年代から学校給食に採用されるなど人気の料理です。沖縄そばは、ラーメンともそばとも異なる独特の麺に、豚出汁と鰹出汁のブレンドスープがからむ郷土料理。
スパイシーなタコライスと、あっさりした沖縄そばは、メリハリが効いていてとても美味。あっという間に完食しました。
『海ぶどう丼』も外せません。海ぶどうは『クビレズタ』という海藻の一種。果物のぶどうの房の形に似ていることから名付けられました。熱帯・亜熱帯地方にしか生息しておらず、手作業で摘みとるため、とても貴重な食材とされています。
海ぶどうをかき分けると、その奥にマグロと卵黄が潜んでいます。それらを一体化させて口に入れると、言葉や文字では表現できない美味しさが広がります。入荷の状況によっては提供できない日もあるそうなので、メニューを見かけたときは注文してみてください。
車でお越しの際は駐車スペースに注意
「なんくる食堂」に車でお越しの際は、店舗の道路を挟んだ向かいに5台分の駐車場があります。駐車禁止エリアに止めた場合、「なんくるないさー」とはなりません。赤澤さんの手を煩わせてしまうので、十分に注意してください。
料理が美味しく、雰囲気もよい「なんくる食堂」は、何度も足を運びたくなるお店でした。
実は筆者、沖縄と山梨だけは行ったことも通ったこともありません。「沖縄のような雰囲気」と書いていますが、「こんな感じなんだろうな」という想像に過ぎませんでした。これではライターとして失格なので、近いうちに必ず沖縄に行きたいと思います!
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■なんくる食堂
■住所:北海道札幌市白石区東札幌5条2丁目5-4
■電話番号:011‐299‐8610
⇒営業時間など詳細はこちら
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