ハイジ牧場

まるで気分は牧場主!100年後の子どもたちに残したい「家畜の動物園」/ハイジ牧場(北海道長沼町)

長沼町にある「ハイジ牧場」は、さまざまな家畜や小動物たちとふれあえる観光牧場。近郊の小学校の遠足の場として利用されることも多く、お近くにお住まいであれば、子どものころの思い出として記憶に残っている方も少なくないでしょう。

年代を問わず楽しめる“体験型牧場のパイオニア”「ハイジ牧場」をご紹介します。

テーマは「教育牧場・ふれあい牧場・体験牧場」

「ハイジ牧場」は、昭和45年に勇払郡安平町にある「金川(かながわ)牧場」が、家畜の品種収集のために馬・豚・羊属、鳥類などを畜舎ごとに展示したのが始まりです。昭和51年に一般に開放され「ハイジ牧場」として開園しました。

昭和40年代まで、札幌近郊では一次産業が盛んに行われていましたが、都市化とともに牧場や養鶏場が減少し、動物と触れ合う機会が奪われていきました。スーパーに並ぶパックの肉や魚では、「生き物の命をいただいている」という認識が薄らいでしまいます。「ハイジ牧場」は、食育が叫ばれる前から“教育牧場・ふれあい牧場・体験牧場”をテーマに掲げ、子どもたちに命の大切さや尊さを伝えています。

「ハイジ牧場」にはゾウやキリンはいません。飼育されているのは、牛や馬、ニワトリなどの家畜だけ。餌をあげた羊がジンギスカンになると知り、泣き出してしまう子もいるそう。

家畜がペットや動物園の生き物たちと決定的に違うのは、生まれながら、食肉、乳、卵、毛皮、労働などの目的が与えられていることです。「いただきます」という挨拶は、生き物の命をいただくことへの感謝です。小さなうちは理解することは難しいと思いますが、「ハイジ牧場」でさまざまな体験をすることで、食べ物を無駄にしてはいけない理由を学んでほしいですね。

動物たちと触れ合える「アニマルゾーン」

『アニマルゾーン』には、牛舎、豚舎、ヤギ舎などがあり、さまざまな動物を見ることができます。長い時間をかけて人間との関係を構築してきた家畜は、人に対する警戒心が薄いそう。柵に近づくと、もふもふの毛皮を身にまとった羊が近寄ってきました。

動物たちから学ぼう!「体験コーナー」

『体験コーナー』では、乗馬や動物への餌やり体験、バターやアイスクリーム作りなどが楽しめます。

『仔ヤギ・仔ヒツジへの哺乳体験』と『牛の乳しぼり体験』は午前と午後の2回の実施。仔ヤギはまだ生後2か月だというのに、たくましく乳を吸い上げます。ぜひ命の尊さや力強さを感じてください。

広大な敷地を「アルプス号」が走る

歩き疲れたら、100ヘクタールの広大な敷地を一周するトラクターを改造した『アルプス号』(有料)に乗車しましょう。

牛舎などがある『アニマルゾーン』を出発したアルプス号は、丘の上のロータリー展望台を経由して牧歌的な光景を下ります。眼下に広がる石狩平野は解放感抜群。いつまでも眺めていたくなりました。

 

久しぶりに訪れた「ハイジ牧場」は子どもの頃の記憶そのまま。まるで時間が止まっているようです。

すでに開園から50年近くが経過し、親子3代に渡って来園されるお客さんも多いそう。「ハイジ牧場」で過ごす1日は、子どもの頃の遠足や両親に連れてきてもらった記憶、自分が親となり子どもを連れてきた思い出がこみ上げてくる、不思議な時間でした。この先もずっと残しておきたい場所ですね。

<施設概要>
■ハイジ牧場
■住所:北海道夕張郡長沼町東9線南2番地
■電話番号:0123-88-0011
⇒営業時間など詳細はこちら

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