じゃがバターの塩から添え

えっ、北海道だけ?意外と知られていない産地ならではの野菜の食べ方【じゃがいも編】

2022.03.17

食料自給率が200%を超える北海道。厳しい寒さのため、本州でしか栽培できないとされてきた野菜や穀物などがありましたが、品種改良などにより北海道でも生産できるようになり、その収穫量は現在では全国の上位にランクインしているものが多くみられます。

筆者は、先日『北海道フードマイスター検定』の試験に合格し、『北海道フードマイスター』となったのですが、その際に北海道の食材の豊かさや魅力を改めて知り、学ぶことができました。そのなかから今回は、北海道ならではの食材である“じゃがいも”をピックアップしてご紹介します。

北海道はじゃがいも生産量国内1位

北海道は、国内のじゃがいも(ばれいしょ)生産量の8割ほどを占め、全国1位となっています。じゃがいもは、ビタミン類が豊富なことから、フランスでは「大地のりんご」と呼ばれているそう。

こちらがじゃがいも畑。6月下旬頃から花を咲かせるのですが、品種によって花の色が違っていて、この写真のように白い花だけでなく、紫色の花が咲くものも! 北海道では十勝地方とオホーツク地方が主な産地となっていますが、道内各地でこのような広大なじゃがいも畑をみることができます。

「男爵」や「メークイン」という品種は聞いたことがある方が多いと思いますが、加工用の原料として生産されている「コナフブキ」(でんぷん)、「トヨシロ」(ポテトチップスやフライドポテト)など、多くの品種があります。

筆者は北海道に移住してからいろんなじゃがいもを食べ比べてみたのですが、筆者は個人的に「キタアカリ」が好きで、よく購入しています。「キタアカリ」はビタミンCの含有量がほかのじゃがいもより多いのが特徴です。

北海道のご当地料理1:塩辛じゃがバター

続いては、じゃがいもの産地である北海道ならではのじゃがいもを使ったご当地料理を2つご紹介します。

まずは『塩辛じゃがバター』。北海道を代表する食材が勢揃いした究極のご当地料理。最近では道外の居酒屋などで提供されていることもあるほど大人気です。

蒸したじゃがいもの上にバターをのせ、少し溶けてきたところにイカの塩辛をトッピング! お酒が進むメニューですね。

北海道のご当地料理2:いももち

そしてこちらが『いももち』(筆者自作のため、厚みや形が不恰好ですみません)。“もち”とついていますが、もち米は一切入っておらず、蒸したじゃがいもと片栗粉を混ぜることでもちっとした食感になります。北海道ではスーパーの惣菜売り場に並ぶほどポピュラーで身近な料理。

今回作ったのは、『チーズいももち』(「キタアカリ」を使用)。蒸したじゃがいもにバター、片栗粉を入れてしっかり混ぜ合わせたものを手に取り、スライスチーズを挟みます。熱したフライパンにバターを溶かし、両面に焼き目をつけて最後に醤油を少しかけました。

ほかに、みたらし団子のような砂糖と醤油を使った甘辛いタレをかけたものや、醤油をつけて海苔で巻く磯辺巻き風の食べ方などがあります。

 

どちらの料理も多くのレシピサイトに掲載されているので、ぜひご自宅で北海道ならではの料理に挑戦してみてください!

【参考】北海道農政事務所、農林水産省、北海道
食料自給率 / 北海道農政事務所Webサイト
令和2年産春植えばれいしょの作付面積、収穫量及び出荷量 / 農林水産省Webサイト

【画像】T3K、freeangle、ささざわ / PIXTA(ピクスタ)