YouTubeでライブ配信!全面改良された「MOMO」2021年夏打ち上げ予定
今年4月『北海道スペースポート(HOSPO)』が本格稼働、8月には『北海道宇宙サミット』の開催が予定されるなど、日本の宇宙産業の中心を担う場所として注目を集める大樹町。この町に本社を構えるインターステラテクノロジズ株式会社(以下、IST株式会社)は、観測ロケット『MOMO』と超小型人工衛星打ち上げロケット『ZERO』を独自開発製造する会社です。
2019年には国内の民間企業が独自開発したロケットとしてはじめて『MOMO3号機』が宇宙空間に到達しています。そんな『MOMO』の7号機『ねじのロケット』が、2020年7月からの打ち上げ延期を経て全面改良。その機体が公開されました。
IST株式会社代表・稲川貴大さんのインタビューはこちらから初の全面改良、確度の高い打ち上げを目指す
“低価格で、量産可能”というコンセプトを守りながら改良された『ねじのロケット(MOMO7号機)』。製造や性能のばらつきや打ち上げ当日の環境に左右されない信頼性の高さと、高頻度な打ち上げの実現を目指しバージョンアップしました。
エンジンシステムやアビオニクス(電子装置)などが改良されたほか、部品のユニット化による製造効率化を実現。超小型人工衛星打ち上げロケット『ZERO』につながるシステムを構築できたのだそう。
ZEROに続く一歩!「ねじのロケット」打ち上げは2021年夏を予定
パワーアップした『ねじのロケット(MOMO7号機)』の打ち上げは2021年夏を予定。超小型人工衛星打ち上げロケット『ZERO』につながる一歩として位置づけられ、大きな期待が寄せられています。
新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、無観客で打ち上げ予定とのこと。大樹町内から直接打ち上げを観覧することはできませんが、打ち上げの様子はYouTubeでライブ配信されるそう*。歴史が新たに進む瞬間を、どこにいても見ることができます。
ますますの盛り上がりを見せる宇宙産業。IST社ファウンダーの堀江貴文さんはスペースX社のスターリンク衛星の例を挙げ「近年のロケットや衛星にかかわる電子機器の進化が目覚ましく、衛星が安くコンパクトにつくられるようになったこともその要因のひとつだ」と話しました。
今年の夏には『TENGAロケット』の打ち上げ(同じく完全無観客)も予定されているそう。大樹町から宇宙へ。今後の展開に注目です。
* 配信の詳細情報はIST社公式Facebook、Twitterをご確認ください
※2021/8/26(木)- 27(金)に開催予定だった北海道発・宇宙ビジネスカンファレンス『北海道宇宙サミット2021』は、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大を鑑み、11月に延期することが発表されました(2021.8.20追記)