手作りごはんとスイーツ、センスあふれる雑貨たち。小さな幸せが詰まった隠れ家カフェ【旭川市】
ゆっくりと“ひとり時間”を過ごしたいとき、どんなカフェなら居心地が良いのでしょう。静かな音楽、たくさんの本、おいしいランチ、心ときめくスイーツ、アクセサリーや食器などの小さな雑貨……。
そんな小さな幸せが詰まった隠れ家カフェが、旭川にあります。ゆっくりランチをいただきながら、オーナーさんにお店のことを聞いてみました。
知る人ぞ知る隠れ家のようなお店「カフェ スージークーパー」
旭川市永山の住宅街のなかにある「カフェ スージークーパー」は、一見カフェとはわからず通り過ぎてしまいそうなお店。知る人ぞ知る隠れ家のようなカフェに、常連さんやお店のファンの方たちがオーナーさんのお人柄に惹かれてやってきます。
オーナーの直美さんは、ファッションや雑貨が大好き。雑誌『Olive(オリーブ)』を愛読していて、スタイリストを目指そうと思っていました。残念ながら夢は断念し事務関係のお仕事をしていたものの、34歳でカフェをオープンすることを決意。
「直美ちゃんならできるよ、と周囲の人に後押しされて始めることにしたんです。雑貨屋さんをやりたかったのですが、それだけでは経営は難しいな、と。そこでカフェでランチを提供しながら雑貨も販売しようかなと考えました。いろいろな種類のお料理を作ってお皿やトレーに並べるのが好きなんです。それもスタイリストになりたかった影響かもしれません。お店の内装や展示の仕方もそう。いろいろなものを並べています」と直美さん。
本とお花に癒されて、ゆったりと過ごす時間
座る席に寄って、目の前にある本や飾られているお花、壁の絵やイラスト、メッセージなどが異なり、そのときならではの空間が楽しめます。知らない本でもふと手に取って読みたくなったり、小さなころ読んだ絵本に出会えたりすることも。
写真集、雑誌、コミックなどさまざまな本が並ぶなか、今の自分の心境や周囲の人へ抱く想いにマッチするから不思議です。まるで自分の心を写すかのようにぐっと心をつかまれる本が目に入ってきました。
美しいお花は、直美さんのお庭で育ったもの。この日は可憐なピンクとシックなピンクのダリアが活けられていました。お花はもちろん、花器もみずみずしく癒されます。
そうして本やお花を見ながら待っていると、直美さんのおいしいランチやスイーツが運ばれてきますよ。
家族の健康を考えて作るような「おまかせお昼ごはんプレート」
お店で人気のランチは、『おまかせお昼ごはんプレート』。
この日は、ほっけ・チキン・野菜のピクルス・ゆで卵・ベイクしたズッキーニ・サラダがワンプレートに。小鉢には、きゅうりの和え物・茄子の煮びたし・きのこの佃煮・野菜の炊いたん・五穀ご飯・野菜のすまし汁。
お野菜いっぱいで彩りがきれい。そしてどれも手作りの味わい。体の奥深くに沁みわたるようなおいしさです。
「お料理は作るより本当は食べる方が好きなんです。父親は外食が好きではなくて、母親がいつもお料理を作っていました。その影響があるのかな」と直美さん。
直美さんも、お子さんを育てているお母さん。健康を願う母の味がお料理の一つひとつから伝わってきました。
心華やぐスイーツでほっこり
「カフェ スージークーパー」はランチのほかにもおいしいお楽しみがあるんです。それはスイーツ。パフェやプリン、アイスクリームプレートやシフォンケーキなど、その日直美さんが作るものによってメニューが変わります。
この日、筆者は夏限定のパフェをいただきました。ゆず・クリームチーズジェラート・白玉・フルーツがいっぱい! 爽やかなシトラス系の味わいとフレッシュな果物を同時にいただける贅沢なパフェです。
ちょっとした雑貨を自分へのご褒美に選ぶ楽しみも
おいしいものをいただいたら、ちょっと雑貨コーナーをのぞいてみましょう。全国各地から取り寄せた体に優しい食品や、アンティークの食器やアクセサリー、無添加の洗剤や石鹸、おしゃれなステーショナリーなど、つい手を取ってみたくなる雑貨がたくさん並んでいます。
ディスプレイの仕方がとってもステキで見やすい! 多くの雑貨があっても上品な雰囲気を感じるのは、直美さんがお持ちのセンスでしょう。
「わたしは本来人見知りなんです。お客さまはおひとりの方が多いのですが、話しかけない方がいいのかな?と考えていました。けれど、ある素敵なカフェで、“オーストラリアにスターバックスコーヒーはない(当時)のはなぜか知ってる?それは話すことができないから。お客さんは世間話をしにカフェにくる。話すのって大事なんだ”というお話を聞いたんです。年齢も重ね、少しずつ世間話ができるようになってきて。顔を見に来てくれるお客さんも増えました」
直美さんは、コロナ禍がスタートした時期にテイクアウトのお弁当作りに精を出していました。その無理から体調を崩し、少しの間お店を閉めていたといいます。
「病気のこと、家庭のこと。誰にも話せないことってありますね。そんな話をふとしたくなるし、聞いてもらったり聞いてあげたりできるように、少しずつ自分の心に奥行きがでてきたのかなと思います」と直美さん。
今後の夢は、違う場所で心機一転し、お店をオープンさせることなのだとか。ひとり心豊かに癒される、隠れ家カフェ。これからの進化も楽しみです。
<店舗情報>
■カフェ スージークーパー
■住所:北海道旭川市永山9条5丁目2-2
■電話番号:0166-46-4700
⇒営業時間など詳細はこちら
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