「おにぎりあたためますか」って本当に言うの?北海道のコンビニで検証してみた
北海道には、「おにぎりあたためますか」というフレーズが存在します。これは、北海道のコンビニでおにぎりを買うと、店員さんがおにぎりを温めるかどうか聞くときに使われるフレーズです。筆者もよく聞きますし、何なら北海道にはこのフレーズが使われる、ローカルのテレビ番組もあります。それくらいには北海道ならではのフレーズのはずです。
しかしこのフレーズ、そこまで知られているわけではないと風の噂で聞いてしまいました。これは調べるしかない!というわけで、「おにぎりあたためますか」というフレーズについていろいろ調べてみました。
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「おにぎりあたためますか」は知られているのか?
まずは「おにぎりあたためますか」というフレーズは本当に知られているのか?という疑問を解決するために、筆者はSNSでアンケートを取りました。SNSとはいえ人の解答。鵜呑みにはできませんが参考にはなると思います。
そこで筆者は、道民や北海道出身の人に向けて「あなたは“おにぎりあたためますか”というフレーズを知っていますか?」と聞いてみました。答えは「知っている」か「知らない」の二択です。
そして、結果は……回答者全員が「知っている」と答えていました。
……あれ、ちゃんと知られているみたい。
実際にコンビニで確かめてみよう
とはいえあくまでSNS。参考記録です。となると、やはりコンビニに行っておにぎりを買い、確かめるのがいちばんな気がします。
なので、コンビニで本当に「おにぎりあたためますか」と聞かれるのか、聞かれないのかを確かめました。検証のため筆者は、学校帰りにコンビニで買い物をする際に、おにぎりも一緒に買う、ということを何度か繰り返しました。
ちなみに今回の検証で買ったおにぎりは2種類。『とり天』と『ザンギマヨ』です。これを選んだ理由は、「肉系ならば温めてくれる確率が高そう」という筆者の推測です。
検証の結果、以下のようになりました。カッコの中は筆者が一緒に買った商品です。組み合わせが影響している可能性はあるので参考として記します。
・1回目:とり天(サラダ)・・・〇(おにぎりを温めるか聞かれた)
・2回目:ザンギマヨ(サラダ、炭酸飲料、アイス)・・・×(おにぎりを温めるか聞かれなかった)
・3回目:ザンギマヨ(サラダ、カレーうどん、お茶)・・・×
・4回目:ザンギマヨ(サラダ、炭酸飲料)・・・×
・5回目:ザンギマヨ、とり天(サラダ、炭酸飲料、お茶)・・・×
・6回目:ザンギマヨ(サラダ、炭酸飲料)・・・〇
・7回目:とり天(サラダ)・・・×
同じ組み合わせでも、聞かれる場合と聞かれない場合がありましたね。これは一体どういうことなのでしょう?
実在はしていそうですが、新たな疑問が出てきてしまいました。
コンビニバイトの方に聞いてみた
検証結果によって新たな疑問が出てきて困りました。悩んだ挙げ句、最終手段としてコンビニバイトをしている知人に話を聞いてみることにしました。この知人を仮にXとします。
「おにぎりあたためますか」に関するやりとりは、以下のような感じでした。
筆者「おにぎり温めるかどうか、聞くときと聞かないときってあるよね?」
X「あるね」
筆者「あれってマニュアルとかあるの?」
X「無いかな、少なくとも教えられていない。基本的に温められるものは“温めますか?”と聞くのがデフォルトかな。そこからさまざまな理由で聞かない場合が生じるんだよ」
筆者「なるほど?」
X「いろんな理由っていうのは、相手が忙しそうにしていたり、常連の人でいつも温めなかったり、買った商品の傾向的に家で食べそう、とかかな」
筆者「家で食べそうな場合は温めないのか」
X「たとえば、凄い量を買う人とか、冷凍食品を買う人とか、弁当と一緒に、とかね」
筆者「なるほど、参考になった」
……どうやら疑問は解決しそうです。なるほど、筆者が購入したものは「持ち帰って食べそう」と思われていたのかもしれません。
あくまで一例ではありますが、「おにぎりあたためますか」にはこういう事情があるのかもしれません。たしかに家に持ち帰るまでに冷めてしまってはもったいないですからね。
というわけで今回は、「おにぎりあたためますか」に関していろいろ調べてみました。結論としては、「おにぎりあたためますか」というフレーズは一応実在していて、かつそれなりに浸透していそうです。筆者、一安心。
ちなみに、先ほどの知人Xによると「確実に温めてほしい人はやっぱり言ってほしい」とのこと。なので、店員さんが「おにぎりあたためますか」と聞いてこない場合は、こちらから温めてほしいことを伝えるようにするとよいかもしれません。
【画像】ふじたかなこ、Sunrising / PIXTA(ピクスタ)、Hannari_eli / Shutterstock.com