ばんえい競馬の歴史に迫るスポットで開拓時代の馬たちと出会う旅

2024.05.31

世界で唯一ばんえい競馬のレースを開催している北海道帯広市。

『ばんえい競馬』は、唯一公営競技として、大型馬の『ばん馬』が重いソリを引き障害物を乗り越えゴールを目指すレースです。

画像:北海道Likers

力強い馬たちが全力でソリを引く姿は、迫力満点で多くのファンを魅了しています。実は、このレースの起源は北海道の開拓時代まで遡ることを知っていましたか?

今回は、『帯広競馬場』にある『馬の資料館』をご紹介します。現代へと引き継がれてきた“ばんえい競馬の成り立ちや歴史”を知ることができる貴重なスポットは必見です。

開拓時代のばん馬たちに会える!? 「馬の資料館」

画像:北海道Likers

今回ご紹介する『馬の資料館』は、『帯広競馬場』内にあります。

駐車場は無料で利用できるため、子ども連れはもちろん、誰でも気軽に訪れることができます。また、駐車場からすぐの場所にあるので雨天時でも安心です。

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この資料館では、入館料無料でばんえい競馬の歴史や開拓時代の人々の暮らしと馬たちについて詳しく知ることができます。

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『馬の資料館』に入り、順路に沿って進んでくると開拓時代のばん馬たちの姿を再現した迫力のあるレプリカが目に入ります。

その他に農耕馬の写真や模型、当時使われた馬耕の道具や馬具、そして馬籍や馬の血統書など、貴重な展示品の数々を見ることができます。

それぞれのブースごとに、当時の生活や馬がどのような役割をしていたかが詳しく展示されています。

1階:馬の力を活かした当時の生活の様子を知る

画像:ばんえい競馬

1階では、日本の在来馬の伝播ルートの紹介パネルや、十勝の農家のジオラマ、馬耕の道具の模型や装蹄所のレプリカが展示されており、人と共に歴史を歩み暮らしに欠かせなかった馬たちの活躍がよく分かります。

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また、馬の道具も運搬用、農耕用、乗馬用とそれぞれの用途ごとに展示されているため、多くの場面で馬が力を活かし人々を支えてきたことがわかりますね。

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そして、なんと言っても印象に残るのは、ばん馬がプラウと呼ばれる農機具を曳く様子をほぼ等身大で再現したレプリカです。親馬が子馬を連れているこのレプリカは、当時の開拓時代の再現度が高いとのことでした。

2階:ばんえい競馬の成り立ちや発展を知る

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2階では、競馬の成り立ちや馬産改良の発展に貢献した馬たちについて詳しく学ぶことができます。その他に馬籍や血統書、馬の医療器具や室町時代の巻物などが展示され、歴史好きの方にとってもたまらないコーナーです。

また、ばんえい競馬の歴史を紹介するビデオも放映されており、木製の馬そりに乗って視聴することができます。馬の資料館ならではの嬉しい工夫ですね。

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ばんえい競馬の歴史は、北海道の開拓時代(1880年代)に遡ります。当時、馬たちは農耕や運搬のために不可欠な存在でした。

農民たちの娯楽として、北海道の開拓で苦楽をともにした自慢の馬で綱引きのような“力比べ”を行い、次第に馬たちの力や頑丈さを競うための農村のお祭りとして『お祭りばん馬』が定着するようになりました。その後、時代と共に進化し、現在では多くの観光客や地元の人々に愛される『ばんえい競馬』となっています。

別館:開拓時代における馬の役割を知る

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別館では、農機具や運搬用具、馬車などが展示されています。これらの展示品は、開拓時代における馬の役割を示しており、馬がどれほど重要な存在であったかを感じさせてくれます。筆者も思わず、「馬車に乗ってみたい!」と思いました。

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資料館内には多くの方から寄せられた貴重な資料が展示してあります。また、あちこちにクイズや手書きの説明があるなど、見る人を楽しませる工夫もされていました。

さらに、『帯広競馬場』内では、馬をテーマにしたお土産を買うことができたり、カフェで過ごしたりすることもできます。『馬の資料館』を堪能した後はお土産を買ってカフェでゆっくりと過ごす……なんて楽しみ方もできますよ。

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『馬の資料館』は馬たちがどれほど北海道の開拓に貢献してきたのかを、当時の開拓時代にタイムスリップしたかのような気分で学ぶことができる、素晴らしい施設です。

ばんえい競馬の歴史を知ることで、もっと競馬を楽しめること間違いなし! ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

【施設詳細】
馬の資料館
住所:北海道帯広市西13南8(競馬場・とかちむら入り口)
電話番号:0155-34-7307
開館時間:10:00〜16:00※夏季土曜・日曜は~18:00
休館日:12月初旬~3月初旬の毎週水曜日、年末年始
入館料:無料

取材・文/はし

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