Safilva北海道代表・三木智弘。現役東大生がスポーツクラブ経営に奔走する理由

2021.12.26

札幌市をホームタウンとして活動する、男子バレーボールチーム『Safilva(サフィルヴァ)北海道』。2016年に発足し、2020~2021年シーズンにはV2リーグに参入。2021年10月に開幕した今シーズンは、ホームである北海道でも試合に臨んでいます。

そんな『Safilva北海道』の運営元・株式会社サフィルヴァの代表取締役を務めるのは、なんと現役東大生でもある三木智弘さん。プロバレーボールチームの代表としては日本最年少ということもあり、就任時にはメディアでも大きな注目を集めました。

今回はそんな三木さんに、CEOとしての活動やチームと北海道への思い、これからの展望についてお話を伺いました。

三木智弘(みき・ともひろ)。1996年生まれ、愛知県出身。株式会社サフィルヴァ、株式会社スポーツネーション代表。東京大学経済学部在学中。2020年7月に同社の代表に就任。

東京と北海道の2拠点を行き来する日々

北海道Likers編集部:三木さんは日頃、CEOとしてどのような活動をおこなっていますか?

三木さん:普段は東京と北海道を行き来しながら活動をしています。

東京では、主に『Safilva北海道』のGM(ゼネラルマネージャー)である小高とコミュニケーションを取り、予算の承認や日々の確認事項の意思決定をおこなっています。これまでは現場実務の大半を自分自身が担当していましたが、今シーズンからは心強い仲間が増え、多くの業務を担ってもらっていることに感謝しています。

北海道では、パートナー企業の代表との打ち合わせや、新規の営業活動を中心に活動しています。またメディア出演や、事業提携の記者会見をおこなうこともあります。

記者会見の様子(提供:株式会社サフィルヴァ)

CEOとしての最も大切な業務は、経営目標を達成することです。そのため日々数字を確認して売上を作ること、経費を抑えることは常に意識しています。

また数年後のビジョンを描き、そのための種を蒔いていくことも、僕にしかできない仕事のひとつです。常に中長期的な視点と足元の数字を行ったり来たりしているので、頭がパンクしそうですね(笑)

今はシーズンが始まったので、現場の大きな仕事としてはホームゲームの開催が挙げられます。ただ興行運営の大部分は頼れるスタッフに任せて、僕は来てくれた人に喜んでもらえるよう知恵を振り絞っています。

集客面では、僕自身がSNSでの発信力を高めて、少しでも多くの方に試合に来てもらおうと取り組んでいます。また営業活動を通して、より多くの企業の代表に試合を観に来ていただき、『Safilva北海道』の魅力を伝えています。そうしてチームを応援してくれる方を増やすことも、CEOとしての役割のひとつです。

スポーツを支える人の力になりたい

北海道Likers編集部:現役東大生でもある三木さんが、『Safilva北海道』のCEOに就任されたのはなぜでしょうか? 経緯をお聞かせください。

三木さん:もともと僕自身が、元サッカー日本代表トレーナーの父を支援したくて、スポーツトレーナーの支援をする会社を経営していました。そんななかで「スポーツを支える人が経済的に豊かになってほしい」という思いが芽生え、クラブ経営ができるチャンスがないか、周りの社長によく話していたんです。

そんな折、プロバレーボール関係者の方が『Safilva北海道』の話をしてくださり、「自分が力になれるのであれば」とその場で依頼を引き受けました。当時まったく儲からない業界で、何度も事業を潰しそうになりながらも立て直していった生命力と、年齢に関係なく誰とでもすぐに仲間になるところ……僕のそんな点を評価していただけたのかなと思っています。

クラブ経営の経験はまったくありませんでしたが、スポーツ業界に対する思いと明確なビジョンは誰にも負けないものがありました。それに期待してチャンスをくれたことに感謝しています。

代表就任当時のお写真(提供:株式会社サフィルヴァ)

北海道Likers編集部:三木さんが『Safilva北海道』のCEOになり、苦労したことはありますか?

三木さん:『Safilva北海道』のCEOとして苦労したのは、自分の本気度や覚悟を周りに理解いただき、信用を得ることです。“若さ”や“東大生”という面は、どうしても客寄せパンダ的に見えてしまいます。自分を客観的に見ても、いきなり「23歳が社長です」と言われたら、「えっ?」とならないほうが不思議だと思います。

そうしたなかで、合理性や正しさといった事柄以前に、人と人との信頼関係を築くことの大切さを学びました。一番若い僕が関係者の誰よりも大きなリスクを背負い、泥臭く動くことで、周りから信頼を得られました。この経験は今の経営にもすごく役立っています。

「Safilva北海道」を強く、愛されるチームに

北海道Likers編集部:三木さんから見た“チーム・『Safilva北海道』”の強みは何でしょう?

三木さん:『Safilva北海道』はすごく親しみやすいクラブだと思っています。現時点では決して強いクラブではないですが、「スポーツで笑顔の輪を」という理念を大切にしていて、不可能と思われるようなことに挑戦していっています。その姿を応援していただけるのが一番の喜びです。

もちろん「応援してくださるサポーターの方に結果で恩返しをしたい」という気持ちは常に持っています。僕たちの挑戦が一人でも多くの人の笑顔につながることが、クラブとしての強みであり、使命だと思っています。

会見での集合写真(提供:株式会社サフィルヴァ)

北海道Likers編集部:今後、『Safilva北海道』としてどんなことを成し遂げたいですか?

三木さん:現時点では不可能と思えるような目標ですが、2025年にV1リーグで優勝することを目指しています。勝ち負けはコントロールできないものですが、だからこそ成し遂げたときの感動やできなかったときの悔しさがあるのが、スポーツの醍醐味だと思っています。もちろん強さだけを追い求めているわけではなく、長期的な発展のためには、勝敗に関係なく愛されるクラブを作る必要があることも理解しています。

また廃校活用を通じた地域スポーツの貢献にもとても興味があります。具体的には、廃校をスポーツスクールの活動拠点や地域交流の場にするといったことです。総合型スポーツクラブである『Safilva』がそのモデルケースになれたらと考えています。

北海道Likers編集部:最後に、『Safilva北海道』が拠点とする北海道への思いと、今後地域をどのように盛り上げていきたいか、お聞かせください。

三木さん:北海道は住みやすく、食事もおいしく、人もあたたかい、本当に素敵な都市です。僕に人生を変えるチャンスをくれた北海道には恩返しをしたいと思っています。また世界的にも魅力のある都市・北海道で、クラブ経営事業のモデルケースを作れることは本当に恵まれていると感じます。

これからきちんと結果を出し、『Safilva北海道』が北海道の新しいエンターテインメントとして成長することで、道民の皆さまに喜んでいただけるように尽力していきたいです。

――――東京と北海道を行き来しながら、精力的に活動される三木さん。スポーツをしている人だけではなく、支えてくれる人の力になりたいとの思いが、現在の活動の根幹にあるようです。ますます多くの人が『Safilva北海道』を応援する未来に期待が膨らみます。

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三木さんの画像、記者会見の画像(提供:株式会社サフィルヴァ)